気づけば大寒になってますよ。小寒が寒すぎたので大寒でもまだマシですが、寒すぎるのは何もかわりませんね。
ちょうどコロナ禍が拡がってから1年近くになりました。まだまだ収束が見えない中ですが、二度目の緊急事態宣言で大きく違うのは、通勤電車が前より減ってないことですかね。
何故か水曜だけは少ないので、週明け月・火は出てこい。水はテレワークジャー。で、また木金はそこそこ出てこいー、ってことなんでしょうかね。
前は学校も休校だったので学生もいませんでしたが、二度目の緊急事態宣言は学校も通常通りなので特に変わらず。会社も学校ももっと時差出勤もできませんかね。
あと、面白いのがテレワークしている人もいれば学校に通っている子どももいる、接客業でパートで働いている人もいる。でも、家族だから夜は普通に食卓囲む。不思議な光景。
そんなコロナ禍が収まらない中で出ました東野圭吾さんの新作「ブラックショーマンと名もなき町の殺人」です。
書き下ろしということですね。タイトルからは全くどんな内容か予測もできず、事前情報も一切集めず(あらすじなども全く知らず)単に東野圭吾さんの新作ということで読み始めました。最初は異世界モノ(クスノキの番人やナミヤ系)かと思ってましたわ。
名もなき町ということで、日本は日本ですが、日本のどこか特定の地にはせず匿名の町にしていますが、温泉町で観光で食っていっているが町が寂れていている中、コロナ禍で大打撃っていう設定になってます。
タイトルのわけわからなさとは裏腹に話は、結構普通にミステリー小説というか探偵小説といったほうがいいのか。完全にホームズ系の王道ですね。
主人公(?)でもある探偵=ブラック・ショーマンである神尾武史とワトソン役である姪の神尾真世が務める。ただ、その殺人事件は武史の兄で真世の父である神尾英一の殺人事件という話です。
被害者の英一は元中学教諭で真世の同級生に犯人がいるんじゃないか?!というストーリーが骨子。
東野圭吾さんの話は謎解き云々もですが、人間関係やそれぞの登場人物が抱えるドラマが面白いんですよね。それはこの話でも生きてました。それぞれが色んな事情を抱えて生きている。コロナ禍に関係するような話が多いので、そういった点ではいまダイレクトなネタですね。
個人的にはコロナ禍に紐付けなくても十分だと思ったので、別にコロナ禍である今を舞台にしなくてもよかったんじゃないかなーとは思った。そこを現実と引き寄せる必要性が特に感じなかったな。葬儀の方法とかでそのほうが話の一貫性はあるからやっぱり舞台がコロナ禍で成功なんですかね。いつも東野圭吾さんの手のひらで踊らされてますね、私。
メインの英一殺害の謎解きは普通に読んでいけばしっかり謎解きもしてくれて満足感を持って終わってくれます。 犯人は途中でわかってしまいましたが。あ、謎解きしてわかったんじゃなくて、容疑者から考えると他は弱すぎて絶対ヤツしかいないってわかっちゃうんですよね。ただ、動機や殺害方法はわからなかったので最後まで楽しく読めましたが。
この話の面白みはやっぱり主人公である神尾武史のキャラクターでしょうね。元マジシャンであり、人を騙すのもうまければ、自信満々で推理も鋭い。今回ワトソン役であった真世は違う人でもいけますが、ホームズ役は神尾武史しかないかな、というところです。
途中で思いましたが、これシリーズ化前提でしょうね。神尾武史のマジシャン時代のステージネーム「サムライ・ゼン」ネタでまだまだ数冊出そうな気がしますし出てほしい。もっと神尾武史の活躍見たいわー。
読みきったあとでAmazon見たら結構評価分かれていてびっくりしました。話が結構真っ直ぐだったので不満っていうのはわかるんですが、この神尾武史のキャラで好き嫌いが分かれていました。個人的には好きなキャラクターだったのでびっくりでしたが、スーパーマンみたいに万能・天才過ぎて面白くないというのもなるほどな、と感じ入りました。
なんで、神尾武史のキャラクター好きかと思ったら、私の大好きだった海外ドラマ「メンタリスト」の主人公パトリック・ジェーンに似てるんですね。それで楽しかったという点はあります。 話を誘導して秘密を暴いたり、マジックを使って事件を解決したりするっていうのがまさしくそう。そうやー、Daigoの方じゃなくてドラマの「メンタリスト」だわーって思いました。
おかげでドラマ「メンタリスト」ひっさしぶりにまた見たくなってきたー。AmazonPrimeVideoであれば見る勢いだったが有料だったのでしばらく我慢できそうです。
(余談:下記でメンタリストDVDのリンク貼ろうと調べたら安い。下手するとレンタルで借りるより買う方が安いんじゃないのか。ちょっとびっくりした。)
あ、最後は話がそれていきましたが私は好きな話で一気読みでした。相変わらず二日間で読み切ってしまった。いつも面白い作品ありがとうございます。